萝卜快跑
中国では何社か自動運転タクシーがありますが今回乗車したのは萝卜快跑という会社のものです。萝卜快跑は北京・上海・広州・深圳・重慶・武漢・成都など全国10都市以上で自動運転タクシーを営業しています。無人運転タクシーとして登場しましたが人が車内に閉じ込められて出られないといったことが発生したためか、補助員が乗車している有人自動運転タクシーとして運行されていました。
重慶市永川区
重慶では市中心部から70kmほど郊外の永川区で乗ることが出来ます。一般的に田舎と言われる郊外ですが人口は114万人もおり、新市街地はこのように綺麗です。また山の中にある市中心部とは異なり平坦で広々としています。
重慶西駅から永川東駅まで高速鉄道で20分ほど、バスだと重慶駅隣の重慶汽車站から2時間弱です。
営業範囲
永川区の中心部や高速鉄道の永川東駅を含め広範囲で営業しています。主に訓練や遊覧飛行で使われる大安空港も営業範囲に入っています。
本来は永川東駅から中心部の万達広場あたりまで乗りたかったのですが、高速鉄道のチケット売り切れによりバスで行ったので、万達広場から永川汽車站付近まで乗りました。位置関係はこのような感じです。
自動運転タクシー
アプリの本人確認に中国人の身分証番号が必要なため外国人は利用することは出来ません。身分証認証については博物館など公共機関でも対応していないこともあるのでベンチャー企業にパスポート対応を求めるのは無理ですね。
アプリを開くと運行しているタクシーの現在地が表示されます。乗車方法はUberやDidiなど通常の配車アプリと同じように乗車地と降車地を指定するだけです。乗降車地はかなり細かく設定されていました。
キタキタ……スイーっと滑らかに入ってきて停車しました。乗車時に電話番号の下4桁を入力して本人確認となります。
乗り込もうとしたら思いっきり人がいました!!「無人じゃないのかよ」と残念に思う間もなくスタートです。この人は運転するのではなく緊急用に座っているだけです。良い仕事ですね(笑)
後部座席前面にはにはモニターが設置されておりAIがどのように周囲を認識しているかアピールしています。かなり正確に把握している印象でした。
このモニターでは到着地までの距離と時間が常時表示されており、他にもナビを見たり音楽が聞けたりしました。
降車後、WechatかAlipayで支払って完了です。カード番号を入力したり現金用意したりすることなく、スマホだけでポチポチっと決済が完了するのはやはり楽です。QR決済のキモは対面・単体での決済手段ではなくこういった他サービスへの拡張面です。いちいちカード番号を入力する必要もなければ物理的にタッチする必要もないのです。
まとめ
重慶市内中心部の山道を走るようになるにはまだ時間がかかるでしょうが、郊外とはいえ100万人規模の街で実装されているのはすごいことですね。EV車で自動運転が出来ると充電切れになりそうになったら自動的にステーションに戻り自動で充電するようになるでしょう。スマホ決済もそうなのですが単体ではなく拡張を見据えて開発している事が分かります。
蛇足ですが私は永川区について郊外だし人口50万人くらいかなと思っていました。100万人規模の区が郊外の田舎とされるとはさすが14億の国です。